★メルカド(マーケット)のチ
 

昔、メキシコにいたとき大好きだったのがメルカド巡り。 豚の顔が売り場の上に見せしめのようにぶら下がっているのを見てびっくりしたけど、見たこともないフルーツがいっぱいあって、魅力的だった。 安いし、美味しいし、夢中で食べた記憶があるね。 その時山のように積んであったのがチレ(とうがらし)、生も乾燥したものも種類が豊富で、見たことがないものばかり。

この時はあまり気にしていなかったけど、かかわりが出来たのは自分でメキシコ料理店を始めてからのこと。 今みたいにメキシコの食材が豊富に日本に入ってきていなかったので、苦労して直輸入をして貴重なチレを手に入れていた。 

メキシコ人のシェフと奥沢の「エル・パソ」で、乾燥チレを料理に使う研究をした。 ハラペーニョが有名だけど、その他色々なチレがある。 ワヒージョというチレ、細かくして海老と炒めるメニューは好評だった。 冬には丸ごとに鍋に入れて、野菜・魚介と煮込んだのも評判が良かった。

アンチョ、パシージョ、ムラトなどめずらしいメキシコのチョコレート料理モーレに欠かせないものだし、チポートレは風味が良く日本人好みで、使い道は沢山あるなぁと常々思っていたんだ。

乾燥チレは調理するのがやっかいだし、それなら使いやすいようにペーストにしてみようと思って、瓶詰めにした。みんなに使い方を工夫してもらって、チレをどんどん広めたいと思っているんだ。

チレは山ほど種類があるので、どう調理してペーストにしたら良いか考えるのが楽しいね。 なかなか簡単にはいかないけど。 でも、どんどん種類は増やしていきたい。
     

メキシコのチレ(とうがらし)は多種多様、使いこなせば新たな世界が...タコス鈴木

   
 チレ・ペースト  
 (唐辛子ペースト)
激辛のチレ(とうがらし)、くん製のチレ、辛くない風味のあるチレなどなど、メキシコ料理店「エル・パソ」のレシピをもとにペーストにしました。 

相性の良い食材を合わせて、チレの特徴を生かしています。
  
 ■ハラペーニョ・ペースト■
   
  かつおのたたきをハラペーニョ・ペーストに合わせました。
なんにでも手軽にかければ、味がアップ! でも辛いです。 でも手放せなくなります。
 

酸味のある辛さ、後から辛さが体中を巡りますが、心地よい感じでクセになります。
■チポートレ・ペースト■ 
 
  主婦の天童さんのアイデア。 クリームコロッケにチポートレにマヨネーズを混ぜたものと周りはハラペーニョ・ペーストで。 辛くしたくなければ、ワヒージョ・ペーストとマヨネーズでもかなりいけます。

チポートレは唐辛子のくん製、和風の感じがあるので、いろいろ料理に使えます。 たとえばソーメン、付け麺のつゆやスープに少したらすだけで、ガラリと変わります。
 
■ワヒージョ・ペースト■  
 
  タコスの料理教室でお世話になった辻先生レシピによる豚肉にワヒージョをつけ込んで焼いたものです。 

ワヒージョは辛くないチレで、火を通すと風味が増します。鍋などに入れるとエスニックに変身します。
■トマティージョ・ペースト■ 
   
日本ではめずらしいですが、メキシコの市場では普通に売られている青トマトです。  
かなり酸味があって、サラダにかけたり、ディップとして使ったりします。

アイデア次第で面白い食材です